労働者派遣法の改正

労働者派遣法が改正されました

平成24年3月28日に改正が可決成立し、4月6日に交付された「労働者派遣法」は、正式名称を「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護などに関する法律」といいます。

法律の目的にも「派遣労働者の保護のための法律である」ということが明記されています。

派遣労働者に対する扱いは、社会的に様々な問題点を生んでいました。

その派遣労働者の保護と雇用の安定を図るために、この改正が行われました。

派遣労働者が法によって保護される部分が拡大したのです。

特に派遣会社に登録する方々に関係がありそうな改正部分をピックアップします。

グループ内の派遣の8割規制。

派遣会社と同一遇?プ内の事業主が派遣先の大半を占めるような場合は、派遣会社が本来果たすべき労働力需給調整機能としての役割が果たせないことから、派遣会社がそのグループ企業に派遣する割合は全体の8割以下に制限されます。

三菱UFJフィナンシャルグループを例に、お話しします。

三菱UFJフィナンシャルグループはその本体の労働力を、三菱UFJスタッフサービスからの派遣社員で賄っていました。

三菱UFJスタッフィングサービスが抱える派遣社員のうちほとんどが銀行に派遣され、三菱UFJフィナンシャルグループの労働力の8割以上は派遣社員という実態。

このような形を問題視し、規制のターゲットとしたのが今回の法改正です。

三菱UFJフィナンシャルグループはこの法改正を受け、大半の派遣社員を直接雇用に切り替えました。

金融業界がバブル崩壊後に受けた打撃は大変に大きなもので、国は巨額の公的資金を投入してその存続を図りました。

その時に大規模な人員削減を余儀なくされたわけですが、労働力は確保しなければなりません。

そこで派遣子会社を設立し、そこから派遣労働者として労働力を確保するという方法を取りました。

このグループ内派遣は人件費の削減に大きく貢献し、雇用数なども業務の量に応じてコントロールできるという利点があります。

再編を図る企業にとっては大変有利な労働力の確保であったのです。

持ち直したということもあり、待遇などの面で労働者が不利益にならない格好で三菱UFJフィナンシャルグループはいち早い対応を行いました。

しかし企業の中には派遣労働者にとっては待遇の切り下げに結びつけているものも多く、いわゆる「不安定と低賃金に泣かされる状態に甘んじるしかない」という派遣労働者の実態もありました。

特に2008年9月のリーマンショックを期に露見した「派遣切り」などの社会問題は、派遣社員の規制強化への方向へ国の方針が転換しなければならないほどのものとなりました。

それが今回の改正に繋がっています。